変 態 だ

青春ロックポルノムービー「変態だ」一本スジの通らない時代の最高傑作。
映画ってなんだ? これだ。
ちょっと待った。
それって、夏に解散した SEALDs のシュプレヒコール、民主主義ってなんだ?これだ。の完コピでしょう。
分かった、じゃこれは?
ファック・ミー 私を壊して!
ファック・ミー 何もいらない!
ファック・ミー お前を壊す!
Rock’ n Porno Movie 『変態だ』
う~ん、昨今、変態が、普通だからさ、きつい叩きにはみんな弛緩してんじゃないの?
分かった。じゃこれ、恋愛かい?ぬくもりだけはわかる。
純情と裏切りの繰り返し、青春ポルノ映画「変態だ」絶賛後悔中!
誰も後悔してないから、公開ね。
じゃ、ズバリ、これ。
変態かい? まっすぐに生きてるだけ。
青春ロックポルノムービー映画「変態だ」 まっすぐ公開中!
その、宣伝コピー、全部、主演の前野健太の歌の歌詞からのコピペだろう。
ニセモンなんだよ。あっちもこっちも世の中全てが、偽物だらけのカーニバルなんだよ。
それも、コピペ!
【出演】
前野健太、月船さらら、白石茉莉奈、奥野瑛太、信江 勇 他
監督:安齋 肇
企画・原作:みうらじゅん(原作「変態だ」小説新潮掲載)
脚本:みうらじゅん、松久 淳
2016 /上映時間:76 分/日本
公式HP:hentaida.jp
楽曲情報「Kill Bear」
歌:みうらじゅん 前野健太
作詞:みうらじゅん 作曲:亀本寛貴(GLIM SPANKY)

「変態だ」のこの映画の宣伝メイルを見たときに思わず閃いたのが、エログロナンセンスは本当に戦争前に流行るのか?

扇情的で猟奇的、かつばかばかしいこと。また、そのようなもの。大正末期・昭和初期の低俗な風潮をさす語 ̶ エログロナンセンス( エログロナンセンス) とは – コトバンク

この問いを確かめたいと、私は最終試写会に出向いた。

映画の成功は多分女性票だと思うが、作品をポルノ映画と銘うったせいか、案の定、試写室は男率&加齢臭99% 満員酸欠状態だ。で、モノローグで始まるこの映画は確かに従来の青春映画を一瞬匂わせた。が、コントラストを限界まで効かせたモノクロ映画の質感に思わずこれは森山大道やアラーキーへのオマージュかパロディか?そんな私考思考嗜好への軽いジャブを交わし白内障のレンズを擦って見れば、撮影監督、三浦憲治の実力が申し分なく発揮された Paint it Black なのだ。うん?待てよ、これは映画のようだが、実はオルタナティヴなイベントなのか?あるいは映画の呪縛を解いたのか?

あまりにも平凡なセックス・シーンがボディーに入った。ゆりかごの上をくるくる回るベッド・メリーからパーンダウンして撮らえる性行為のことだ。一見70 年代に一世を風靡したサンフランシスコのポルノ映画制作会社ミッチェル ・ブラザース作品か?しかしそこには私を勃起させる演出はない。見事に裏切られた。既存の価値観への安齋監督のカウンター・パンツだ。まさに「人の真剣な姿ほどコメディなものはない。」笑いの本質を知る監督のセンスに笑顔で拍手を贈りたい。で、その本番シーンがカラーだと記憶したのは私の妄想か、その後のドキュメント風ドス黒いSM シーンへの見事な伏線だったと海馬に記しておこう。

さて映画にはどんでん返しがつきものだがそれは触れない。剥き出しに言うなら、雑誌、ラジオ、テレビ、そして、展覧会、イベント、時代と共に目まぐるしく変わるメディアの特性を遊び熟知する漢字で記す芸術家安齋肇の全てがこの初監督作品に集約されているのだ。映画は本来リスキー・ビジネスだと思うが、外さないことを最優先する今日の映画界で、これ面白くない?と出演者にも命がけを要求する覚悟は、世が世ならば背中に墨を打つ極道たち渡世人の世界。よもや、もはや、この戦前を、狂ったもん勝ち!と笑い飛ばす無頼の衆が、とことん遊び抜いた「エログロナンセンス」の名作の誕生となれば、芸術家、岡本太郎のこの乾杯の音頭が似合うだろう。
この酒を飲んだら、死んでしまうと思って飲め!乾杯!!( 岡本太郎)
この映画を見たら、死んでしまうと思って、見ろ!乾杯!!

桑原 茂→

pic『変態だ』
■配給:松竹ブロードキャスティング / アーク・フィルムズ
■12 月10 日( 土) より新宿ピカデリー他、全国順次公開
■映倫:R-18

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