“One Verse Poet” (2025)

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“One Verse Poet” (2025) Mixed Media on Canvas 530mmx530mm ¥150,000
僕は様々な事物の見方に新たな視点を提供してくれるのでポエティックな表現に敬意を払うようにしている。
とはいえ、僕は歌詞を書くことができない。 しかし曲やアルバムや絵のタイトルは一行だけの詩だ。
つまり僕は一行詩人 “One Verse Poet”である。
この作品は円周上に、 発生させておいた乱数によるポイントを配し、それらを直線で結ぶことで、 図形を作りマチエール に悩みながら彩色した。 完成が近づいたころ眺めているとふとこのタイトルが浮かんだ。 数値的なことと詩情は共立し 得ると絵がささやいていたのかも知れない。

上野耕路 (1960)
太田螢一 (作詞/ 美術)、 戸川純 (歌) とのシンセポップ/ポストクラシカル・ユニッ ト 「ゲルニカ」、 「QPあえるパスタソースたらこ」 のCM、映画「ヘルタースケルター」 の音楽などで知られる。 1970年代末にシンセサイザー、 多重録音、 ジャズアレンジ、クラシック音楽作曲技法を習得。 ゲルニカを通じYMO、伊福部昭と交流。 日本大学芸術学部音楽学科作曲コース除籍、 半世紀に渡り母校の映画学科 非常勤講師として 「映画音楽」 を講ず。 抽象表現主義の画家としても活動。

今回選んだLP、 左はストコフスキー指揮NYフィルのヴォーン・ウィリアムズのシンフォニー6番とメシアンの「キリストの 昇天」というストコフスキーしかカップリングしなななかなか思いつくことのない選曲の2曲だが、 共通するのは独特 なスローテンポで終わって行くという点だ。 右はアンセルメ指揮スイス・ロマンド管弦楽団のストラヴィンスキーがいか にチャイコフスキーに精通していたかが分かる、 チャイコフスキーの素材よるバレエ 「妖精の接吻」 から作られた「ディヴ ェルティメント」 と、 スイスの作曲家で僕の好きな作曲家の上位にランクインするフランク・マルタンのハープとハープシ コードとピアノと2群のストリングスによる音色と音響センスがすばらしい名作。

作品購入ご購入の方に同デザインのマグカップを進呈。
上野耕 Linktree
写真: 城戸美有紀


フリーダム・ディクショナリー
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