東京男、京都に上ル NO.2 鳥羽伸博
アメリカ旅行で、初めて使ったUberは、普通の車が来て、普通のドライバーが迎えてくれて、行き先はすでにアプリで伝えてあるから、そのアプリを見ていればどの様なルートで向かっているか、何時につくか、いくらかかかるか、ドライバーがどんな顔か、評価はどうかと、全てがわかる画期的なシステムで、とにかく驚いた。
そこからは、目の前に空車のタクシーがいてもUberを呼ぶのが当たり前になった。しかし、しばらく経って、気づいたことがある。いつも僕たちがドライバーを評価しているつもりだったが、実は相手も僕たちのことを評価していたのだ。
それを何となく疑い始めたのは、友人とUberを待っていたら、こちらに向かってくる車を見て友人が、「えー!こんないい車、見たことない!」と言い出した時だった。試しに、帰りは友人のアプリで呼んでみた。すると、ジャマイカ人のラスタマンが運転するボロボロのヒュンダイの車が現れた。そして、次に会ったドライバーが、「お前すげえな、いい奴に違いない」と言い出した時に、確信に変わった。
僕には、ドライバーと話し込む癖がある。それが、どうもこの結果を産んだらしい。
香港では、テスラの最新型が現れて、行き先を変更して100万ドルの夜景を見に丘を登って貰ったし、ニューヨークでは7メートルはあるリムジンに一人で乗って中華街に行った。
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