ONE&ONLY / The Dictionary NO.9
若者たちが言うように、そんなに今の大人は卑怯なのか?大人たちが言うように、そんなに今の若者はだらし無いのか?この国における世代間のギャップは、カースト制度と変わらない。若者たちよ。自分の一年間の成長ぶりを考えてみてくれ、そうすれば一年でも長く生きでいる大人たちの中にも尊敬すべき事が沢山見つかるはずだ。魅力的な大人たちに触れるチャンスが少ないだけなんだ。大人たちよ、元気な若者たちがいる場所から無理して遠ざかっているのはどうしてなんだ。そんなに若者たちの空気が臭いのか。今一度、大人たちは若者たちに手を伸ばそう。そして若者たちは大人の社会へ背伸びしてみよう。そんな歩み寄りが。未来を明るくするに違いない。
ここに始まるワン&オンリーたちのように………
(矢部直)
長澤伸穂(29歳)造形作家
長澤伸穂女史。海外での作品発表が多い造形作家。最近ドイツ・ベルリンから帰国。始原の精神を大胆に昇華していると思われる作品は、宇宙の果てまで稀有な音を響かせている。
(亀井武彦)
亀井武彦(48歳)画家・映像作家
中国が華と呼ばれた時、可馬牛という男が居たという.せちがらいこの世に愛想をつかし流浪の旅に出たという.一本の杖と一緒に。北へ北へと進むにつれて風の臭いが黄色くなった。やがてうとうとねむたくなった。いつものように夢を見た。それは果てしないこの荒れ果てた地にー匹の亀が現れた。亀は可馬牛にこう言った「4a§e早中&」…∞亀は可馬牛を連れ可馬牛は亀を連れここから長い歴史の旅が始まった。という。私の知人に物知りな亀という人間がおります。
「Slow, Down」「Slow, Down」
(北村道子)
家から歩いて百九十一歩のところに住んでおられる亀井さん。庭のざくろの花をかごに入れて遊びにいくと、夜明けまでも話は尽きず、翌日には平安時代さながらに、歌の文が送られてくる。彼を通して広がる世界は、宇宙のように無限で、そんな玄亀阿仁麿さんは、私という小さな種に光を注ぎこむ、大きな太陽なのである。
(長澤伸穂)
北村道子(41歳)スタイリスト
北村道子女史。直観と創造の花畑を一道一心!楽しそうに耕している稀有なスタイリスト。出会う度ごとに、その神秘的な笑顔がますます眩しくなる宇宙界の「アーティスト」
(亀井武彦)
中西俊夫(33歳)ミュージシャン
彼程、音楽のスタイルを短期間に変えている人を見た事がない。その音楽性は、どこから始まってどこで終るのか、測りしれないエンドレスのくり返しをするのかもしれないけどひとつ彼の創り出すものは、実は一貫しているから凄い。それは彼の中にある未知への期待とロマンチックなものをそなえている。それはかたくなに守り続け一ピキオオカミで走り続けている若手の音楽家としてこれからも目が離せない。
(佐藤千賀子)
佐藤千賀子(35歳)デザイナー
間抜けな女やけど。まあ憎めん奴やから、長いお付き合いさせてもらっております。日本のファッション業界が世界に認められ出したころから、すっと色々やってはる訳やけど、同業界の同世代で歯車に甘んじてる奴らと違い、自分はいつもクリエイティブな立場で仕事に構わなければならないという基本的な事を忘れていない。又それは楽しい事でなけれればならない事も。それ由いつも自然に感覚をシャープに保ってゆけるのだと思う。流行産業全体が、もう少し初心にもどって、その気持を忘れてはいけないと思いますわ
(永井誠冶)
彼女は。意志が非常に強い。服のセンスは自他共に認める所であるが。抜群である。日本語も英語もチカ語にしてしまう類まれな才能を持っている、基本的にかわいい愛すべき人格である。ただし体が弱い。あと名前を覚えない。(エリック・クラプトンをつかまえて、アー・ユー・ジョージ・ハリスン?)と聞いた話は有名。)
(中西俊夫)
永井誠治(37歳)「デプト・ストアー」オーナー
流行に関係なく、我が道を行く彼のLIFE STYLEが、確実に定着している器の大きい人。彼の指導の下で”CHICA”も生れ中々表だっては出ていかない謙虚な人間ですが、遠くを見つめ確実に的をあてて、ビジネス面もクールで全体にラクな人です。
(佐藤千賀子)
甲田益也子(2?歳)モデル・ミュージシャン
甲田益也子さんは、実は作家なんです。その容姿や歌声、そして動きは、すべて甲田さんの物語です.いつも格別不思議な空気に包まれて歩いていたりしますけど、その発想と言葉は、ごく普通のことのように感じられる分だけ、僕を日常から遠い所へ運んで行きます。そして、数声は聖歌のように透明な気持ちの良い響きを持っていて、それでいてアバンギャルドです。いつの日にか、文学として記された
甲田さんの世界へ連れて行ってください。
(ミック板谷)
ミック板谷(3?歳)ビジュアル・アーティト
先日、Mic板谷さんが一日の大半を過ごすというワーキングオフィス.「Tabou」で私は久しぶりにてんかんをおこしそうになりました。正確に言うと.それはてんかんではないのかもしれません。たぶん違うでしょう。私がてんかんという、それは頭の中が白くなってひっくり返りそうになる気分を指すのですが、これは決まってあることをし続けると出る症状なのです.それは楽しすぎる会話です。長時間同じ場所に座り楽しく喋り続けるということに私は大変なエネルギーを使うようです。それをついつい忘れてフラフラになってから気づくのですから。なんて素敵なことでしょう。最初に言った通り今回久しぶりにそれがやってきました。Mic板谷さんという方はそういう楽しい方です。今後、板谷さんに関して何処かでお話しする機会がきっとあるはずなので。今回は一つだけにしました。では次回までごきげんよう。
(甲田益也子)
ミック板谷に見つめあられたことがあるかい。すごいぜ。まるで劇画の目線。純粋な人なんだ。いつもデカダンスなニオイをプンプンさせながら。たまにはオニ・ヘルシーな絵を描いてみせる。それから、ミック板谷は世の中の動きに無関心なクセに.仕事で遅れたためしがない。しかし、待てよ、ミック板谷のメシ食う景色が浮かぱない。やっぱり.あいつはレプリカントだ。きっと、そうだ。そうに違いない!!
(四方義郎)
四方義郎(40歳)ファッション・プロデューサー
良きにつけ、悪しきにつけ、僕の憧れの人物です。多分、僕とは全くと言って良いくらい正反対の資質を持っているのを知っているからです。四方さんの現場の仕切りや、人を動かす力は、イマジネーション豊かでいつも感心させられてきました。四方さんはクリエイターだと言うとちょっと違うんじゃないかと思われるかも知れませんが、四方さんの状況創造力は脱帽です。それぞれに我儘な存在をまとめあげる我儘な親分です。
(ミック板谷)