「そこはかとない反戦選曲」から生まれた peace songs book
「Peace Song Book」これは平和をあきらめない人々の意思の表明です。音楽を選ぶこと。「選曲」とは自分自身と向き合うことです。私は今何を最も大切なことだと考えているのか?音楽を選ぶこと。「選曲」とは自分の意思を選挙で意表を投じることです。私は今誰に未来を託すのか?音楽を選ぶこと。「選曲」とは、今という時代をじっくり考えることです。2015年から2016年にかけて、この日本に暮らす私達はこんなことを考えていました。未来への伝言がここにあります。平和をあきらめない人達が日本に暮らしていました。
こんにちは、桑原茂→ です。
『dictionary』が創刊されてからこれまでの27年の間に、音楽を取り巻く変化はもちろん、湾岸戦争、阪神淡路大震災、9.11、そして3,11 東日本大震災など、大きな出来事が数多くありました。その中で、フリーペーパーの役割とはなにかをずっと問い続けてきました。
3.11以降、日本はこれまでつくりあげた保守的なシステムの再点検の道を選ばず、さらなる全体主義的なシステム構築に邁進しているようにみえます。 その結果、人間の本来持つユーモアや心の豊かさを忘れ、日々義務と欲望との狭間で眉間に皺を寄せているように見えます。
「フリーペーパーの役割とは?」「選曲家のすべきこととは?」「クラブ・カルチャーを育んできたメディアだからこそ出来ることがあるはずだ。」そんな思考の先にあったのが、
“戦争と平和を楽曲を選ぶことで考える。”
これが「そこはかとない反戦選曲」「peace songs book」の始まりでした。
この国に暮らす小さな個人が、クリエイターが、音楽が好きというだけで 何かできることはないか?
3.11後、『dictionary』内のコーナーとして展開してきた「そこはかとない反戦選曲」というのは、参加したクリエイター(個人)が自分なりの「そこはかとない反戦選曲」を選曲。その後、リレーのバトンを手渡すように自分の周りのクリエイター・友人へ選曲のパスをわたしていく、というものです。
選曲は、その人の個性や心情を明快に表してくれます。 ”ラブ・ソングはすべて反戦曲だよね”。 これもまさに「そこはかとない反戦選曲」です。私は、戦争反対!と拳を振り上げることだけが、平和を考えることだとは思ってはいません。
戦争や政治というと、自分とは関係のないものと捉えるひとが、日本はまだまだ多い。「なぜ音楽で反戦を歌うの?」と思う人もいるかもしれません。
一方で、音楽が好きなひとなら 誰しも、音楽の持つ力=音楽はひとの心を動かす力があるということを知っているはずです。ひとの心を動かす、それはひいては社会を動かすことにも繋がり、その意味で、音楽も政治だと思うのです。
今という時代の検証として未来へ残したい
今日、私たちは、改めて “平和” について考える必要に迫られています。それは世代の違いも、好きな音楽のジャンルの違いも関係ないと思います。「そこはかとない反戦選曲」に込めた想いは、“人間の思想は常に自由”ということであり、考えること議論すること、そこからしか明るい未来は見えてこない、そう思っているのです。
戦争をしない国とは?戦争をしない個人とは?
自分で音楽を選ぶことで、「考える行為」を伝達する。
この国に暮らす小さな個人が音楽が好きというだけで 何かできることはないか? いま私たちは、誰もが平和について考える必要に迫られている時代だと思うのです。今という時代の検証として未来へ残したい。そこはかとない反戦選曲を1冊にまとめた『peace song book』を友人たちとの未来を考えるコミュニケーションの道具として使ってください。
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“戦争と平和を楽曲を選ぶことで考える。” 〜’88年創刊フリーペーパーdictionary企画〜「そこはかとない反戦選曲」から生まれ、クラウドファンディングでつくられた“そこはかとない反戦選曲集”『peace song book』を友人たちとの未来を考えるコミュニケーションの道具として使ってください。
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