Mikito Ozeki

CALVIN SCOTT
GOIN’ BACK TO EDEN

ハンデを背負った盲目のソウルシンガーです。声に強い意志を感じます。健常者には見えない世界を感じさせます。

私が夢をもつきっかけは、刺激的な音楽との出会いでした。本気で絵を描こうと思うよりも前に、通い始めた大学の校門近くに、一軒の学生相手と思われる中古レコード屋があり、その店にふらりと立ち寄ってみたところ、店主に気に入られ、得意分野の黒人音楽全般を教授してもらえました。時には数時間も店内のレコードを無料視聴させてもらい、大学の授業よりも貴重な時間でした。
黒人音楽の中でも一番惹かれたのは、ディープソウル／サザンソウルでした。自身の身体が持っている才能のみで、世知辛い世の中をなんとかして勝ち抜いていこうとする生き様は、私に大きな衝動を与え、音楽の才能が皆無であった私は、幼少から得意であった絵を描く事を魂（ソウル）を込めて続けられたらと思い、本格的に始めました。
自分の好きな音楽を爆音で身体に浴び、無我夢中にカッターを走らせ、絵を作る。それ以下も以上も無く、淡々とそんな日々を過ごし、人生を終えることができたらなんて幸せなんだろうか！若くして抱き、今も続く、私の唯一の夢であります。

PEOPLE : Mikito Ozeki