EDITOR’S NOTE freedom dictionary issue 203

freedom dictionary issue 203

桜の花びらが朝日の輝きの中にひらひらと枝から離れ、
晴れやかにきらめきながら地上に散っていくように、
恐れを知らぬ者は、騒がず、内心の動揺もなく、
生存から離れて行くことができなければならないのである。
オイゲン・ヘリゲル 「弓と禅」

大変なことになった。
「百里を行く者は九十里を半ばとす」
というが、この諺は目標到達まじかこそ気を抜くなという教えだろうが、
私は100才まで生きたいなら90才でようやく半分と理解していた。
つまり、常に自分の歳の半分の若い気持ちで過ごそうという自分勝手な解釈である。
しかし、
桜の花びらのように散る覚悟となると、 これは出家しなければおぼつかないのではないか。
もしそうするなら、頭を丸めるのは容易いが朝三時に起床し、
出家を受け入れてくれたお寺を隅々まで隈なく掃除する
肉体労働者的生活を
三年間続ける必要がある。がその覚悟はない。
というのもワクチン接種による
間接龍待(リウマチ)という不治の病を頂き、
死がより身近になったのだ。
おかげで生きる目標が生まれた。
目標 → 桜の花びらように散る
freedom dictionary
つづけます。
桑原茂一
写真:桑原茂一 / 翻訳:稲村香菜 / デザイナー:中島友太(エンライトメント)


フリーダム・ディクショナリー
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