マオリのオオナオオナ・トレボン絵日記 vol.10

パリ、9 区にあるホテル内のレストランのメニュー構成をお手伝いしています。そこで料理を担当してくれているのがイラン出身の女性シェフ、MINOU(ミヌー)ちゃん。

旅が好きで日本にも6 ヶ月住んだことがあると言う彼女はとてもオープンマインドでありながら同じくパリに住む彼女の家族との絆やイランの文化をとても大切にしている芯の強い女性。

彼女のお母さんや妹さんも交えてイランのお正月料理を作らせてもらってから俄然この国に興味を持つようになりました。

女性たちが台所で集まって、かしましく料理を作っていく雰囲気。流しに落ちた一粒のお米もきちんと拾い無駄にしないお母さんの食べ物への姿勢。家族みんなが健康に、幸せに暮らしていることへの感謝と謙虚な気持ち。なんだか凄く日本と近いものを感じました。

料理は様々な種類のハーブやドライフルーツ、お米を多用したあっさりと滋味深い物。なんだかお肉こってりスパイスがっつりを想像していたわたしは余りに優しい味にびっくりしてそのあともうイラン料理に夢中。

先日ミヌーちゃんがある無国籍レストランのポップアップでイラン料理を担当しました。何が何でも行くべし!と朝からご飯を抜いてメニューは勿論端から端まで全てオーダー。その美味しさと、彼女らしい優しさと力強さを感じる味に心から満たされてパンパンに膨れた腹を摩りながら家路についたのでありました。

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Instagram:maorimurota

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イランの正月料理準備中に、お母さんが作ってくれた燻製米入りのタディグ。おこげ、と言う意味の通り、たっぷりの胡麻とジャガイモを鍋底に敷き詰めてサフランと燻製米入りのバスマティライスを炊いたらエイっと鍋をひっくり返すと天にも昇る香りのお焦げ付きのご飯が魔法のように現れる。
 
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ミヌちゃん@minousabahi に教わった茄子のディップ。茄子を揚げてからディップにするのがミソ。本当は揚げた乾燥ミント(この香りがまたたまらない)と、天日で干したヨーグルトを入れるのが味の決め手なのですが、フレッシュミントとソイヨーグルトで代用。それでも揚げ茄子の香ばしさとこってり感は堪らんです。
 

maori

MORI MUROTA

二匹の猫と髭仏人とパリ19区に在住。
ケータリング、出張料理、フードイベント等の活動を行う。家ではパリのエスプリを全く感じさせない妄想アジア料理の製作と昨日の残り物の展開に命をかける日々。
Instagram:maorimurota


フリーダム・ディクショナリー
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