KYOTO COFFEE & RESTAURANT MAKINO SELECTION
Hiroshi Makino / TRAVELING COFFEE
牧野広志/トラベリングコーヒー
1966年生まれ。80年代からDJを始め関西のクラブシーンの先駆者として活動。94年に渡仏、90年代をパリやルーアン、リヨンで暮らすという経 歴を持ち、2002年 帰国後、京都の新しい情報発信空間の提案者として文化と地域に密着中。昭和2年築の木屋町 元・立誠小学校 職員室で営 業していたTRAVELING COFFEE が工事の為に高瀬川沿いに建てられた仮設の立誠図書館内で営業。図書館の選書はブックディレクター 「BACH」幅允孝氏。現在、元・立誠小学校をリノベーションした複合施設「立誠ガーデンヒューリック京都」内にて営業。京都府内の焙煎所を常 に6軒毎月選び焙煎家と話し合いシングルオリジン、オリジナルブレンドをオーダーメイド。スペシャルティコーヒーをハンドドリップで提供。 コーヒーイベント「ENJOY COFFEE TIME」を主催。夜のコーヒーイベント「COFFEE AND」で選曲なども務める。
Born in 1966. He started DJing in the 1980s and has been active as a pioneer in the Kansai club scene.
He traveled to France in 1994 and lived in Paris, Rouen, and Lyon in the 90s. After returning to Japan in 2002, he has been closely associated with culture and the community as a proposer of a new information dissemination space in Kyoto.
TRAVELING COFFEE, which was open in the staff room of the former Rissei Elementary School in Kiyamachi, built in 1945, is open in the temporary Rissei Library built along the Takase River for construction. The library selection is by Yoshitaka Haba, the book director “BACH”.
Currently, it is open in the complex facility “Risssei Garden Hulic Kyoto”, which is a renovation of the former Rissei Elementary School. He always selects 6 roasters in Kyoto prefecture every month, talks with roasters, and custom-made single origin and original blends. Gourmet coffee is served by hand drip.
He hosts the coffee event “ENJOY COFFEE TIME”.
He also selects songs at the evening coffee event “COFFEE AND”.
ABOUT US COFFEE
〒612-0014 京都府京都市伏見区深草稲荷鳥居前町22-15
伏見稲荷大社のふもと師団街道。その名の通り、陸軍第16師団の設置に伴い、京都市街から師団司令部に至る国道として指定され た道である。お稲荷さんに行く人は京阪伏見稲荷駅を降りればすぐ目の前が目的地。JRを使う人も駅を降りればすぐ参道。バスを 利用する人は、歩いて踏切を越え坂を降りればすぐバス停がある。師団街道。その道を南に向かって歩いて行く人は少ない。あるの は大学と警察学校。大学に通う人は伏見稲荷駅の次の駅、龍谷大前深草で降りる。まさにデッドスペース。デッドロード。伏見稲荷 大社に観光として訪れた人は早い話、目の前に並ぶお店で買い物や飲食を済ませれば目的は達成された事になる。師団街道までな かなか歩いて降りてこないのだ。しかも南に向かうと言う事は無いに等しい。東福寺まで行きたいのなら、伏見稲荷を出て北に歩け ば良い散歩道である。ちょっと歩けばトリッキーなコーヒーが飲めるのに。粋なコーヒー?。かなり攻めたコーヒー。ある意味変態で ある。それが私の好きなABOUT US COFFEE。ファッション、服飾の世界から突然やって来た彼。DIEDRICHと言うアメリカ製始 煎機でキレキレの豆を焼く。お店に行けば、師団街道を南に行くはずが無いであろうと思われる若い女子がたくさん押しかけオー ダーをしている。凄いな。ところで何注文してるんですか。浅煎り、アナエロビックカーボニック、ゲイシャ ,COE入賞シリーズ、い や違う。抹茶ラテだ。抹茶にハートのアート。いわゆる映えるやつ。しかしながら美味しい。それでも大切なお客様。ただ間違い無く ここのコーヒーを求めて来ている人がいる事も確かである。皆さま伏見稲荷にお越しの際は是非ABOUT USのコーヒーを飲んで みてください。コーヒー感が変わります。このお店でコーヒーを淹れて貰う間、コーヒーを飲んでる時、呼吸の様に頭に流れる曲。
Massive Attack – Heat Miser
汽[ki:]
〒600-8111 京都府京都市下京区都市町149
レバノンに着陸。私はこのお店に来た時にはそう言う。旧遊郭五條楽園。今むかしを知らない人はこの高瀬川と鴨川の間に位置する 地域を親しみを込めて五条楽園と呼ぶ。最近、すっかり変わってしまいなんだか悲しい。その高瀬川沿い本家三友の六件橋を渡り 例の公衆トイレを北に少し歩けばレバノン料理屋がある。お店の名前は「汽:ki」。私が異国で食べていた物とはいささか違う。簡単 に言えば雑であった。が、しかし、ここの料理は非常に上品でまるでフレンチの様である。聞くと元々フレンチのシェフだったと言う。 なるほど。納得がいく。繊細な味でありながら中毒になる。レバニー中毒。ついつい通ってしまい着陸を繰り返す日々。トランジット は無い。このお店の二階はタトゥースタジオになっており、料理は兄が、タトゥーは弟が。この物件、元々は親族であるお婆ちゃんの 家だったと言う。良い残し方だ。変わり過ぎ去る五条楽園をフラッシュバックしながら歩き記憶の奥を探る。ここのコーヒー、コール ドブリューが絶品であるとお知らせしたかったのです。このお店で自分の中でハマる一曲はパリで良く聴いていた曲。
MC Solaar – Caroline (Clip Officiel)
COYOTE
〒600-8216 京都府京都市下京区東塩小路町939 キャンパスプラザ京都 1F
いろいろ燻っていたのか、若人の勢いか、自分の人生設計の中で師たる人に背中を押されたのか、そんなある日彼は京都名門の老 舗コーヒー店を飛び出して向かった先はエルサルバドル。更に山、山、山。標高1500mにある農園、標高1200mでの生活。その地の コーヒー農園で栽培に携わり精製に精を出す。自分を軽く追い込み重く追い込み深く楽しみ信頼を得る。いろんな事があっただろ う。そして数年後京都に凱旋。コヨーテとは南米ではハードでアンタッチャブルな言葉と職業、人身売買や運び屋、ピンハネ屋など 実はあまり良い意味で使われているわけでは無いと耳にした事がある。あえてその言葉を店名にし幸せを運ぶコヨーテとして京都 駅西側に店舗を構えた。東西南北。東に行けば京都タワーを左手に見ながらディープな下町で開発の地へ進む。西に行けばこれか ら開発なのか?。南に歩けば京都駅線路。北に向かえば今話題のコーヒーロード。京都の玄関口で、もちろん扱うコーヒー豆はエル サルバドル産のみ。独自のコネクションで上質かつポテンシャルの高いスペシャルティコーヒーを私達の口元まで運んでくれる店 主。ある意味、運び屋。Gracias Coyote。このお店に来るとこの曲が何故か頭をよぎる。ある映画のシーンで運び屋の大元が車の デッキにカセットテープを入れるとかかる曲。
Strawberry Letter 23 – The Brothers Johnson ( 12″ Extended )